側弯症とは?
脊柱側弯症とは、背骨が10度以上(コブ角10度以上)外側に曲がっている状態のことです。
側弯症の原因
思春期の脊柱側弯症はよく見られる症状ですが、患者の80%のほとんどは原因不明です。一般的には10~15歳の間に発症します。遺伝的要因が関与している患者さんは全体の10%です。その他の原因としては、先天性側弯症、神経筋性側弯症、神経や筋の異常による側弯を症候性側弯症などが知られています。
診断方法は?
ほとんどの場合、腰痛は認められません。まれに、重度の脊柱側弯症による背部痛を訴える患者さんがいます。また、大きな胸椎カーブで起こる肺機能への影響もまれにあります。
患者さんご自身やご両親が次のことに気づいた場合は、専門医に相談したほうがいいかもしれません。
- 背中の片側の隆起
- 片側の肩甲骨の隆起
- 腰の位置がずれている
- 肩の位置がずれている
- 胸部レントゲン検査(学校の健康診断等で異常が見つかる場合が多くあります)
検査方法
1. 身体診察 アダムズ前屈テスト
2. 画像診断 脊柱側弯症の確認と重症度の評価のため、全脊柱もしくは部分的にを撮影
治療方法
治療は年齢とカーブの程度(コブ角)により異なります。
- 観察と経過観察
- コルセットの装着
- 手術
- 成長期で角度40~45度以上の場合
- 成人患者で角度50度以上の場合
- コルセット装着中に角度の進行が見られる場合
今日では医療技術も治療法も進歩しており、脊柱側弯症の変形をほぼ正常な状態に戻すことができます。適切な時期に治療することで、より効果的で、体へのダメージの少ない治療が可能です。
執筆:
Dr. Pritsanai Pruttikul
チュラーロンコーン大学医学部修了
ドイツ、米国、また日本の慶應義塾大学病院にて特別研究員
専門は、完全内視鏡脊椎手術、脊椎変形、脊柱側弯、頸椎手術、最小侵襲脊椎手術
お問い合わせ先
- 整形外科
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Last modify: 11月 30, 2024