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多発性硬化症を知る 世界多発性硬化症の日に、多発性硬化症を知り、広めよう


「世界多発性硬化症の日」は、多発性硬化症(MS)が患者さん個人とその家族に与える影響について、世界的に啓発をすることを目的として、毎年5月30日に開催される世界的な啓発キャンペーンです。「世界多発性硬化症の日」は、多発性硬化症の患者さんへの教育、支援、応援だけでなく、疾患に関する良い研究、治療法、生活の質の向上を提唱するためのプラットフォームとして機能しています。

 
2023年の「世界多発性硬化症の日」のテーマは、「I Connect, We Connect 」です。このテーマは、MSを持つ人々のつながりや絆の重要性を強調するものです。家族や友人、他のMS患者さん、医療従事者とのつながりも含まれます。これらのつながりは、より強力な支援、理解、希望につながります。


 

多発性硬化症に関する理解

多発性硬化症は、脳と脊髄を含む中枢神経系を侵す、免疫介在性の慢性疾患です。ミエリン鞘と呼ばれる神経線維を覆う保護層を、免疫系が誤って攻撃することによって引き起こされます。この免疫介在性障害により、神経に沿った電気インパルスの正常な流れが阻害され、様々な症状を引き起こします。

 

症状と影響

多発性硬化症の症状は、各個人の神経鞘の損傷部位や程度によって大きく異なります。一般的な症状としては、筋力低下やこわばり、疲労感、しびれやしびれ感、発声や嚥下障害、協調性やバランス感覚の障害、認知障害などがあります。これらの症状は、人の日常生活、運動能力、全体的な幸福感に大きな影響を与える可能性があります。
 
MSは生涯続く病気ですが、常に進行性というわけではありません。一部の人は、再発寛解型の経過をたどり、症状がある期間と寛解の期間があります。また、症状が時間の経過とともに悪化する進行性の方もいます。

 

診断と治療

多発性硬化症の診断は難しいもので、この病気の存在を決定的に確認する検査はありません。診断の確定には、病歴を医師が確認し、神経学的検査、MRI検査、脳脊髄液分析、誘発電位などの専門検査を含む総合的な評価が必要です。
 
現在、MSの治療法は確立されていませんが、病気とその症状を管理するの、さまざまな治療法があります。疾患修飾療法は、再発の頻度と重症度を下げ、障害の進行を遅らせ、炎症を管理するために使用されます。対症療法は、筋痙攣、疼痛、膀胱機能障害、うつ病などの特定の症状に対処し、生活の質を向上させることに重点を置いています。理学療法、作業療法、言語療法などのリハビリプログラムは、機能的能力と自立性を最大限に高めるために重要な役割を果たします。

 

生活習慣とサポート
 

医学的治療に加えて、健康的なライフスタイルを実施することは、多発性硬化症の経過にプラスの影響を与えることができます。定期的な運動、バランスのとれた食事、ストレス対処法、十分な休息は、すべて全身の健康を維持するために不可欠な要素です。さらに、専門医、サポートグループ、オンラインコミュニティからのサポートは、MSとともに生きる患者さんとその介護者に貴重な精神的サポート、情報共有、実践的アドバイスを提供することが可能です。
 
 

結論

「世界多発性硬化症の日」に、MSに罹患している世界中の数百万人の人々とつながりましょう。皆の理解、支援、応援を深めることで、この困難な症状を抱える人々の生活に大きな変化をもたらすことができます。バムルンラード病院は、多発性硬化症の患者さんにとって、より包括的で協力的な世界を育み、充実した人生を送るために必要なツールやリソースを提供することに努力を惜しみません。

 
 
執筆  Adjunct Assoc.Prof.Dr. Sasitorn Siritho



 
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