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予防接種でロタウイルスから子どもを守る!

8月 26, 2020
ロタウイルスは感染力の強いウイルスです。学童や大人になると、ほとんどの場合、その症状は軽いものです。しかし、乳幼児は、激しい下痢や嘔吐などの症状が出る場合が多く、脱水症状がひどくなると、点滴や入院が必要になることがあります。.
   

ロタウイルスに感染したときの症状

ロタウイルスに感染すると、通常2日の潜伏期間の後、激しい水のような下痢や嘔吐、発熱や腹部の痛みなどの症状がよく起こります。水のような下痢や嘔吐は3〜8日間続くこともあり、食欲不振や脱水症状を伴います。乳幼児の場合、重症化する恐れもあるため、特に注意が必要です。次のような症状が見られたら、速やかに、病院を受診してください:
  • 尿が少ない
  • 口や喉が乾燥している
  • 立ち上がったときにくらくらしている
  • 涙がほとんどまたはまったく出ない状態で泣いている
  • いつもよりもよく寝たりきげんが悪かったりする
 

ロタウイルスはどうやって感染するか

ロタウイルスのついた物や表面をさわった手、食べ物を介してウイルスが口から入ることで感染します。感染の予防には、手洗いの徹底が非常に重要です。
ロタウイルスは、感染した患者の便に大量に含まれています。感染者に症状が現れている間と、病気から回復してからの3日間、その期間に感染が広がっていきます。また、潜伏期間の便にも、少量ですがロタウイルスが含まれている可能性があります。

 

ロタウイルス感染症の治療法

ロタウイルスに効果のある治療法はありません。このため、発生した症状に対処する治療が中心になります。症状が比較的軽い場合は、脱水症状で失われたミネラルを電解質を含む飲み物で補給したり、他の症状(発熱など)を軽減するための薬物治療を行います。

 

ロタウイルスの感染予防

ロタウイルスの感染は、ワクチンの接種によって予防することができます。タイでは、2種類のロタウイルスのワクチンが承認されており、それぞれの接種期間が異なります。新生児の予防接種が推奨されていますので、次のどのワクチンがお子さまに最適か、小児科医までご相談ください:
  • 生後2ヶ月と4ヶ月、2回の接種
  • 生後2ヶ月、4ヶ月と6ヶ月、3回の接種
1回目の接種を生後15週までに行い、生後8ヶ月までにすべての接種を終わらせることが推奨されます。どちらもお子さまの口に数滴入れて飲ませるワクチンです。また、ロタウイルスワクチンが非常に効果的で安全であることは、臨床研究の結果に示されています。 ワクチンを接種した大多数の子ども(9割)のロタウイルス感染症の重症化(発熱、嘔吐、下痢、その他の行動の変化)が予防され、また、7割の子どもは無症状でした。

 

ロタウイルスワクチンの副反応

ロタウイルスワクチン接種後の副反応の例として最も多いのは、食欲不振、嘔吐、下痢、きげんが悪くなる、微熱で、またまれに、消化不良、お腹の痛み、皮膚炎などの症状が見られることがあります。しかし、ほとんどのお子さまには、ワクチンの副反応が起こりません。

 

ロタウイルスワクチンの接種を受けることができない方

  • 推奨接種年齢を過ぎたお子さま
  • ワクチンの成分に対してアレルギーを起こすお子さま;1回目の接種でアレルギー反応のあった場合、2回目の接種は推奨しません。
  • 腸重積症や、メッケル憩室など(腸重積症の主な原因となる)の他の先天性消化管障害の既往があり未治療のお子さま
  • 重症複合型免疫不全 (SCID) を有するお子さま
 

ロタウイルスワクチン接種の注意事項

  • 高熱、激しい下痢、嘔吐の症状のあるお子さまは、予防接種の延期を推奨します。
  • 消化器障害を有するお子さまは、ワクチン接種に際し特別な注意が必要なので、経験豊かな医師の監督の下で必ず行ってください。
  • 学童以上のお子さま、成人、妊婦、授乳中の方は、ワクチンの接種に適していません。
 


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