胃腸の健康を維持するには

健康な胃腸は、全身の健康維持に欠かせません。消化器は、消化管とも呼ばれ、口から肛門まで続く長い筋肉質の管です。食べ物を体が吸収できる栄養素へと分解する役割を担っています。
 
消化管の健康には、食事、ストレス、生活習慣など、様々な要素が重要となります。消化管の健康を維持することは、過敏性腸症候群（IBS）、炎症性腸疾患（IBD）、大腸がんなどの消化器系疾患の発症リスクを低減することにつながります。

 

健康な消化管を維持する方法
 

健康な腸管を維持するために、心がけたい事柄は多くあります。その中でも特に重要なものは以下の通りです。

• 健康的な食生活
  • プレバイオティクスは、腸内の善玉菌の増殖を促進する難消化性の食品成分です。プレバイオティクスは、以下のような様々な食品に含まれています。
    • アスパラガス
    • バナナ
    • ニンニク
    • 玉ねぎ
    • 大豆
    • インゲン豆
• 「ゆっくり食べること」胃が食べ物を消化する時間が長くなり、食べ過ぎも防げます。ゆっくり食べることで、太りすぎや糖尿病のリスクを軽減することができます。
• 「十分に水分をとること」水分は消化管の水分を保ち、便秘を防ぐのに役立ちます。
• 「砂糖や人工甘味料の過剰摂取を控える」 砂糖や人工甘味料の過剰摂取は、消化管の微生物のバランスを崩す「腸内毒素症」を引き起こす可能性があります。腸内毒素症は、過敏性腸症候群（IBS）、糖尿病、心臓病、肥満、中枢神経系障害のリスク上昇に関連しています。
• 「上手なストレス管理」消化器系は、しばしば身体の「第二の脳」と呼ばれます。ちょっとしたストレスでも、消化器官の健康に影響を与えることがあります。ストレスには、心理的なもの、身体的なもの、環境的なものがあります。また、睡眠不足も消化器系の不調の原因となることがあります。
• 「定期的な運動」運動は、体重を正常な範囲にコントロールするのに役立ちます。体重が増えすぎると、結腸がんや直腸がんを発症するリスクが高くなります。
• 「喫煙を控える」 喫煙は健康全般に害を及ぼし、消化管にもダメージを与える可能性があります。喫煙は、食道がんや胃がんなどの消化器系疾患の発症リスクを高める可能性があります。
• 「抗生物質をむやみに使用しない：」抗生物質は、細菌感染症の治療に使われる強力な薬です。しかし、正しく使用しないと有害な場合もあります。抗生物質を不必要に使用すると、消化器系の善玉菌が死んでしまうことがあります。その結果、下痢やイースト菌感染症、その他の健康上の問題を引き起こす可能性があります。

生活習慣や食生活を見直すことで、胃腸の健康や全身の健康状態を改善することができます。バムルンラード病院の消化器・肝臓センターの医師は、消化器と肝臓の病気の専門家として、患者さんの健康を改善する方法について、個別にアドバイスをご提供しております。